古代ローマ時代、男女のやや異なる食生活判明

https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/08/new-research-shows-men-and-women-of.html

 といっても、ポンペイ近郊のヘルクラネウムでの事例だが。その遺跡では、人々が火砕流からの避難場所を求めていた海岸と平行に走る9つの隣接したフォルニチfornici(石造りの地下室)から、合計で340個体が発掘されている。今回そのうち17遺体のタンパク質の構成要素であるアミノ酸を分析した結果、これまで考えられていたよりもはるかに詳細に、同時代に生きた人々の食生活を復元することができた。

ただし、現場で公開されている遺骨はすべてレプリカ

 男性は女性に比べて食事中のタンパク質の約50%を魚介類から摂取していること、また、男性は女性に比べて穀類から摂取するタンパク質の割合がわずかに高く、女性は動物性食品や地元産の果物や野菜から摂取する割合が高かった。すなわち、男性は、漁業や海洋活動に直接従事する可能性が高く、一般的に社会の中でより特権的な地位を占めていた。また、早い時期に奴隷から解放され、新鮮な魚のような高価な商品をより多く手に入れることができたからだろう、とは研究者の言。

 研究チームは、この新しいアプローチを用いて、古代の食生活をより正確に定量化し、最近の栄養記録と比較し、ヘルクラネウムの食生活では、動物性食品が主流となっている現代の地中海沿岸の平均的な食生活と比較して、魚介類の貢献度が高かったことを示唆している。一方、穀類の摂取量は古代と現代でほぼ同じ割合でした。詳しくは以下参照。

https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abg5791

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