息をひきとる、ということ

 このところテレビでアタリが多い。2023/11/20のNHK BSプレミアム「“死の迎え方” ヒトの穏やかな死とは」は身につまされたこともありなかなかよかった。そのなかで、死ぬときを俗に「息をひきとる」と表現するが、これは、老衰で死ぬとき多くの場合最期が迫ると呼吸としては意味をなさない下顎呼吸になって、最後に息を「吸って死ぬ」という現象と一致していて、赤ちゃんがおぎゃあと息を「吐いて生まれ」ることと合わせて、「吐いて生まれ、吸って死ぬ」という出来すぎの格言?になっているのを、初めて知った。

 そして、下顎呼吸で酸素不足になると大脳から快楽物質エンドルフィンが放出されて、かつての臨死体験を立証するかのように、穏やかな最期を迎えることができるというわけであ〜る。

 昔、創価学会のことを調べていたときに、確か2代目会長の死に顔が鬼の形相だったのだが、死相に生前の生き様が現れ、穏やかだと成仏した証拠とみられていたので、たちどころに幹部だけの口外秘にしたという件が出てきた(最近死が公表された3代目はどうだったのやら)。ためにする意図的創作とも思えるが、これとは若干異なるが、今般ググっていたら「ネガティブな臨死体験」という項目があって、その割合はわずかだが、地獄的ともいえる世界に向かい、自らが発した非常にネガティブな感情を味わう、という例もあり、それは死因として自殺の場合だとしていたのは、キリスト教的世界観に基づいたできすぎの話に思えて、ちょっと眉唾に思えるのだが、どうだろう。

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