宇宙時代の新価値観

 2024/1/4 NHK総合午後11時からの「ヒューマニエンス」での、「宇宙体験:私たちの”次なる章”がはじまる」が面白かった。

 地球上に住んでいる限り人間が逃れられない宿命として常識としてきたのが「重力関係」、それが人間関係ではすなわち上下関係に連動するのだが(社長室は一階にないという理屈は面白かった)、それが無重力空間では消え去ってしまう、というのである。この認識はある意味、ゴリラ体験なんかを超越しているようにさえ私には思えた。

 そして、宇宙船で地球を飛び出すのは人類のおそらく1%以下にすぎないであろうが、それは出アフリカにチャレンジした人々、大航海時代に船で荒海に挑戦し新世界を目指した人々に匹敵する行動なのではなかろうか。自分が産まれて生きてきた社会の閉塞感に敏感な人々、野心と好奇心に満ちた人々、彼らが宇宙に飛び出す未来はそう遠くないわけだ。

 その時、古代ローマ史などどれほどに意味を持ち得るのだろうか。疑問である。

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