投稿者: k.toyota

イケてない広島?

 私は広島出身なので、デジタル版で中国新聞を取っている、といっても月10本程度の限定であるが。それで最近ニュースレターで知ったのだが「転入も減っている広島県 転出が増えただけじゃない」(2024/11/30)で、どうやらかつての位置が変化しつつあるようなのだ。それが今年4月以降連載されている「イケてない?広島」の動機となっているようだ。

 この記事で初めて知ったが「札仙広福」という言葉があったらしい。しかし太田川の扇状地という立地的に見ても(後背地に山が迫っている)広島市は他と比べて差があるのでそもそもが過大評価だったのではと思わないでもない。

 しかしふるさとにはのんびりしてほしいと思うのは、脱出組の勝手な感慨なのかもしれないが。

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米大統領とバチカン・正しい告解とは

https://wien2006.livedoor.blog/archives/52402038.html

 このブログは西欧の動向を伝えていて意味深いので、今回は2つ全文引用する。

2024年11月13日

トランプ氏再選とバチカンのジレンマ

 米大統領選の結果を宗教的側面から見ていく前に、ハリス副大統領とトランプ前大統領の宗教的背景についてまとめておく。

 ハリス副大統領(60)は異なる宗教的ルーツを持つ家庭で育った。母親はインド系ヒンドゥー教徒、父親はジャマイカ系のキリスト教徒だ。そのため、ハリス副大統領は幼少期にヒンドゥー教とキリスト教の両方の影響を受けながら育った。ハリスさん自身は、キリスト教のプロテスタントに属しており、バプテスト教会に参加している。彼女は特定の教派に深くコミットすることはない。

 一方、トランプ氏(78)はプロテスタントの長老派教会(Presbyterian Church)で育った。彼は子供の頃から長老派教会で礼拝に参加していた。トランプ氏は現在 特定の教会に通っているわけではないが、近年では福音派(エバンジェリカル)信者の支持を集めており、選挙期間中には彼らとの関わりが深まったといわれる。参考までに、バイデン大統領はカトリック信者だ(「バイデン米新大統領の『信仰の世界』」2021年1月21日参考)。

 それでは5日の大統領選挙の結果をどうだろうか。FOXニュースとAP通信の調査によれば、トランプ氏はカトリック教徒の54%、プロテスタントなどのクリスチャン全体の60%の票を得た。これは2020年時のカトリック教徒支持をわずかに上回り、トランプのキリスト教徒支持層での強さを示している。反対に、ユダヤ教徒やイスラム教徒の有権者は大多数がハリスを支持した。

 ところで、カトリック教会は今回、信者にどちらの候補者に投票を、といった呼び掛けをしていない。なぜならば、司教会議内でも政治へのスタンスには温度差があったからだ。民主党のハリス氏は「中絶の権利」を推進し、トランプ氏の共和党は移民に厳しい政策をとっていたため、カトリック教徒にとってはどちらも受け入れ難いからだ。例えば、ワシントンDCのウィルトン・グレゴリー枢機卿は、「命の保護が基本的なテーマだ」と述べ、ニューヨークのティモシー・ドラン枢機卿は「いずれの候補者もカトリックの生命尊重文化を完全に具現化できていない」と指摘。司教会議のブロリオ大司教は、「盲目的な国家主義によって歪められた愛国心」を警戒するよう呼びかけた、といった具合だ。フランシスコ教皇は、米国のカトリック教徒には自身の良心に従うよう促しただけだ。

 宗教的な有権者にとって中絶問題は主要なテーマだ。ハリス氏は「生殖の自由」を全面的に支持する一方、トランプ氏は中絶の規制を各州に任せる意向を示した。これは、2022年に連邦最高裁が「中絶の権利は憲法上保障されていない」と判決を下したことに起因する。ワシントン・ポストの調査によると、トランプ氏は中絶規制に反対する有権者の28%、厳格な中絶反対派の90%から支持を集めた。

 選挙直後、米国司教会議は公式な反応を示していない。なぜならば、司教たちは今回の選挙で全体的に政治から距離を置いていたからだ。ヴィラノヴァ大学の神学者マッシモ・ファッジオーリ氏によれば、「カトリックの有権者が大きく分かれている」ため、司教たちは過度に政治的な姿勢を取らないように努めたからだと受け取っている。激動州(スイングステート)では、世論調査によるとカトリック教徒の50%がトランプ氏を、45%がハリス氏を支持している。

 バチカンニュースはバチカンの国務長官であるパロリン枢機卿の見解を大きく紹介している。パロリン枢機卿は7日、トランプ氏が新しい米国大統領に選ばれたことに対し、「米国内の深い分裂を克服し、全ての国民の大統領になってほしい」と要望している。そのためには「知恵」が統治者の最高の徳だと聖書から引用をしている。ウクライナ戦争や中東戦争などの国際紛争については「緊張緩和と平和構築」に貢献する役割を果たしてほしいと述べる一方、トランプ氏の移民政策にも言及し、トランプ氏が表明した中南米からの移民の大量追放計画に懸念を表明している。

 興味深い点は、トランプ氏が中国共産党政権には批判的な立場を取ってきていることを意識したのか、バチカンが中国との対話を優先した融和的な政策を実施していることに触れ、「バチカンの対話はあくまで教会の性格を持つものであり、政治的な相違を超えたものである」と明言し、バチカンはこの方針を維持し、中国との長期的な関係構築に取り組むために、対話を継続していく意向を強調していることだ。

 ちなみに、ローマ・カトリック教会の総本山バチカンと中国共産党政権は先月22日、両国間の司教任命権に関する暫定合意を4年間延長すると発表したばかりだ。欧米諸国では中国の人権蹂躙、民主運動の弾圧などを挙げ、中国批判が高まっている時だけに、バチカンの中国共産党政権への対応の甘さを指摘する声が絶えない(「『教皇の現実主義』は中国では通用しない」2024年10月24日参考)。

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https://wien2006.livedoor.blog/archives/52402083.html
2024年11月14日

仏教会の「安全な告解」新ガイドライン

 まず、3年前のショッキングなニュースを思い出して頂きたい。欧州最大のカトリック教国、フランスで1950年から2020年の70年間、少なくとも3000人の聖職者、神父、修道院関係者が約21万6000人の未成年者への性的虐待を行っていたことが明らかになった。教会関連内の施設で、学校教師、寄宿舎関係者や一般信者による性犯罪件数を加えると、被害者総数は約33万人に上るというのだ。バチカン教皇庁もその聖職者の性犯罪件数の多さに驚いたといわれている。

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▲CIASEのジャン=マルク・ソーヴェ委員長(CIASE公式サイトから)

 バチカンニュース(独語版)は2021年10月5日、仏教会の聖職者の性犯罪報告書の内容をトップで大きく報道した。「フランス、聖職者の性犯罪に関する新しい報告書の恐るべき数字」という見出しだ。公表された報告書は独立調査委員会(CIASE)が2019年2月から2年半余りの調査結果をまとめたもので、約2500頁に及ぶ。犠牲者の80%は10歳から13歳までの少年であり、20%は異なる年齢層の少女だ。ほぼ3分の1はレイプだった。

 日々の喧噪の中、フランス教会の不祥事を忘れかかかっていた時、同国カトリック教会司教会議は10日、告解と霊的指導に関する新ガイドラインを制定し、聖職者の性的暴力を防止するための追加措置を決めた、というニュースが入ってきた。これはルルドで開催されてきた司教会議総会で決められたもので、3年前のCIASEの勧告に基づいたものだ。同時に、司教たちは虐待被害者を支援するための基金に追加資金を提供することも発表した。

 ローマ・カトリック教会の「告解の守秘義務(Seal of Confession)」は、信者が神父に告白した内容を秘密にする義務であり、13世紀初頭、第4ラテラン公会議(1215年)で正式に施行された。1983年に改訂された現行の教会法典(カノン法)でも、告解における守秘義務が明記されており、神父がこれを破ることは聖職剥奪の対象となる。カノン法第983条で「告白された内容を神父が漏らしてはならない」と定められており、第1388条では、守秘義務を意図的に破ることがあれば自動的破門の対象となると規定されている。一方、カトリック教会の信者たちは洗礼後、神の教えに反して罪を犯した場合、それを聴罪担当の神父の前に告白することで許しを得る。

 ちなみに、カトリック教会では、告解の内容を命懸けで守ったネポムクの聖ヨハネ神父の話は有名だ。同神父は1393年、王妃の告解内容を明らかにするのを拒否したため、ボヘミア王ヴァーソラフ4世によってカレル橋から落され、溺死した。それほど聖職者にとって「信者の告解」の遵守は厳格な教えなのだ。

 今回の告解に関するガイドラインでは、赦しの秘跡を授ける際の条件が定められている。告解の際は、聖職者の個人的な部屋で行うことはできない。教会、告解室、特別に用意された告解室以外の場所での告解は、巡礼や病者の場合などの例外を除き禁止される。告解は基本的に昼間に行う必要があり、神父はその際に聖職者の衣服、少なくともストラ(聖職者の帯状の衣服)を着用しなければならない。特に感情が高ぶった状況での告解は避けるべきだ、といった具合だ。

 また、新ガイドラインでは、告解神父の教育に特に重点を置いている。告解の許可を与える前に、司教は神父を適切に訓練し、告解の務めに適しているかどうかを確認しなければならない。神父証明書には、告解を聞く許可があるかどうかが記される。許可が与えられた後も、神学的、心理的、法的側面に関する定期的な研修が必要とされる。

 同時に、告解の秘密の重要性について強調されている。この秘密は絶対的であり、破ることには厳しい教会法上の罰が科される。神父が告解の中で犯罪の疑いを知った場合、自ら通報したり他者に明らかにしたりすることはできない。しかし、告解者に自ら行動を起こすよう促し、必要に応じて教会や民間の当局に通報することを償いの一環として指導することはできる。赦しを拒否することは認められていない。

 ところで、なぜ司教会議はここにきて「告解に関する新しいガイドライン」を制定したのだろうか。それは聖職者の「告解守秘義務」が未成年者への性的虐待問題で大きなハードルとなってきたからだ。告解神父が聖職者の性犯罪を告解を通じて知ったとしてもそれを公にすることが出来ない。それが教会の性犯罪の隠蔽に繋がってきたからだ。CIASEのジャン=マルク・ソーヴェ委員長(元裁判官)は報告書の中で教会の「告白の守秘義務」の緩和を提唱している。なぜなら、守秘義務が真相究明の障害となるからだ。

 なお エリック・ド・ムーラン=ビューフォート大司教は2021年10月6日、ツイッターで、「教会の告白の守秘義務はフランス共和国の法よりも上位に位置する」と述べた。その内容が報じられると、聖職者の性犯罪の犠牲者ばかりか、各方面の有識者からもブーイングが起きた(「聖職者の性犯罪と『告白と守秘義務』」2021年10月18日参考)。

 ローマ・カトリック教会は今日まで「告解の守秘義務」を教会の重要な信条と位置づけ、神父が告解内容を漏らすことは許されないという厳格な姿勢を取り続けているが、児童虐待や重大犯罪が絡むケースにおいて、「告解の守秘義務」と社会的な義務との間で緊張が生じている。その意味で、フランス教会の今回の決定は、告解担当の聖職者への助言という性格が強いが、聖職者の性犯罪を久しく隠蔽してきた教会側がアンタッチャブルな「告解の守秘義務」に対して自ら再考する姿勢を示したものとして評価される。

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最近の考古学的発見

 今回は色々の報告があった。個人的には、サンピエトロ関係で、バルダッキーノ修復と修復アポロン像が気になった。

Exceptional Etruscan sarcophagi, urns seized from looters 

Amulet with Solomon spearing a demon found in ancient Hadrianopolis 

Gladiator knife handle found near Hadrian’s Wall 

Roman hobnailed shoe found in playground in Germany 

Roman road found under modern Old Kent Road in London 

Bernini’s Baldacchino shines again at St. Peter’s 

“Phantom” WWII ceramic coins found in Kyoto warehouse 

Irving Finkel on the oldest map of the world 

Skeleton assembled from multiple individuals thousands of years apart identified in Roman cemetery 

Dozens of amphorae from ancient shipwreck found off Sicily 

Roman “god pillar” remains found at open-air museum in Germany November 1, 2024

Inscription to ancient wrestler found in Turkey 

Tiny house frescoed like mansion in Pompeii 

Apollo Belvedere returns after 5 year restoration 

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最近のクリスチャン・トゥデイ情報

 うっかりしていたが、被団協のノーベル平和賞受賞という朗報あったが、これって、分裂しているはずなので、さてどちらが賞金もらうのだろう。被爆者が絶滅寸前となっていて今さら感あるが、だから受賞したのかなとも思う。

◎英国国教会の首席聖職者カンタベリー大主教が、教会関係者の児童虐待を巡る対応で辞意表明。

 https://www.christiantoday.co.jp/articles/34214/20241113/archbishop-of-canterbury-justin-welby-to-resign.htm

旧約聖書学者の関根清三氏、瑞宝重光章を受章

藤原聡著『姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年』出版

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中国とバチカン

 このところ毎日新聞(デジタル版)でこの問題を取り上げている。

2024/11/2:「皇帝のものか神のものか」中国地下教会の受難

https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20241031/pol/00m/010/006000c?utm_source=article&utm_medium=email&utm_campaign=mailpol&utm_content=20241110

2024/11/10:中国とバチカン、司教任命権めぐる暫定合意を延長 それぞれに思惑

https://mainichi.jp/articles/20241022/k00/00m/030/246000c?cx_testId=79&cx_testVariant=cx_4&cx_artPos=7&cx_type=aiContextual#cxrecs_s

 記者はいずれも河津啓介・中国総局長

 中国の思惑とバチカンのそれがせめぎ合って、その狭間で苦悩し、血を流しているのは中国の地下教会の個々の生身のカトリック教徒である。「バチカンにとっては、欧米での教会離れに直面する中、推計1000万人とされる信者を抱える中国の重要度は増している。現在のフランシスコ教皇は訪中の希望を重ねて表明し、バチカン上層部も中国への常駐事務所の設置を目指すなど関係強化に前のめりだ」。これを後世の教会史家、迫害研究者たちはどのように表現するのだろうか。

 否、私が言いたいのは、現況から16世紀以上前の「迫害時代」のリアルを再現する視点が必要ではないか、ということだ。後世殉教者として称揚される者たちの、彼らが直面していた受難の実態は、彼らの手の届かないレベルでの駆け引きで招来された状況に捲き込まれてのものだった、という視角である。

 厳格な神学レベルでの今般の論点は、当然のこと、バチカンの現実的立場をありえないとみるだろうが、そこは曖昧にぼやかして、受難者の個別周辺事情を多弁することで「殉教者」像に当てはめ前面に立てて称揚する営みは、使い古された手法のように私には思われる。

 歴史的な「異端」像もそういった曲射的な視角から扱う必要があるだろう。

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今年も味わうことできた、西条柿とパンブリアコーネ

 このところ毎年のように秋の味覚として賞味しているのがこのふたつ。ひとつはイタリア渡り、もうひとつは母の故郷への思い入れあってのこと。

 渡欧以前に予約発注していたので、相次いで到着した。柿のほうは9日になるまで開けてはいけないとあったので(渋取りのドライアイスの関係で)、昨日開けた。2つ切ったらひとつもう中が熟しになっているのがあった。これから10日間ほど西に旅行するので、若干は広島に持っていって消化しないと、帰ってきたころ冷蔵庫の中でぐじゅぐじゅになってしまうだろう。

 Bonciのほうは最近小食なので小さなのを買ってしまったが、やっぱりそれでは物足らなく1Kgを再注文。まあ先のない身だからこれくらいの贅沢は許してもらおう。クリスマスのお祝いといったところか。週末にやってきた孫娘はパッシートが強烈だったようで半分残しているが、はたして最後まで食べる気あるのだろうか。[二日後、私が食して処理した。]

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最近の「クリスチャン・トゥデイ」

◎「解放の神学の父」 グスタボ・グティエレス氏死去、96歳https://www.christiantoday.co.jp/articles/34171/20241029/father-of-liberation-theology-gustavo-gutierrez-dies.htm

◎トランプ、ハリス両氏は共にキリスト教徒としても宗教的とも見られていない 米世論調査https://www.christiantoday.co.jp/articles/34140/20241017/americans-see-neither-trump-harris-as-christian-religious.htm

◎上智大学、次期学長に杉村美紀教授 1913年の創立以来初の女性https://www.christiantoday.co.jp/articles/34095/20241004/sophia-university-elects-first-female-president.htm

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2024/10/10-25イタリア

 行ってきました。

 今回は遺跡管理事務所の許可証なしだったので、どこでも観光客レベルで再見の場所ばかりでしたが、色々変化があって、全く無駄ということではありませんでした。

 往復の航空券はイタリア・エア・ウェイズ。行きはイタリア人8割、日本人2割、帰りは五分五分で、いずれも満員に近かった。よろず節約なのでしょう、まともな食事は一回のみで、着陸前にパンと菓子が配られ、日本人職員はおらず、映画も日本語なし。

 フィミチーノ到着は夜8時頃だったので、タクシーでテルミニ近くのホテルへ。空港のタクシー乗り場に市内まで定額55ユーロと書いてあったが乗るなり運転手に「sixty!」と言われ、まあチップ込みでそれでいいかと。

 宿泊料金は事前のカード決済なのでそれは別として(ポンペイ、ポッツオリではアパート借りて基本自炊)、経費(食費、入場料、交通費、他)は日々約1万円といったところか。

 雨期なので天候は半ば諦めて行ったのだけど、雨は後半に大雨にちょっと降られた程度。

 鉄道での切符販売は、ちょっと前までタバッキで簡単に買えたのだが、それがなくなり、機械化されていてこれで皆さん四苦八苦。苦労して手にして改札に行くと職員が立っていて目で確かめていることばかりで、なんのための改札機なのかわかんな〜い状態。前半のローマ滞在では試しに「ローマ・パス」3日券だっけを購入したが、バー・コードをどこにかざせばいいのかわかんなくて、しょうがないから最初は人の後に続いて改札を通過する、ま、無賃乗車方式となったり(あとから、想定外の丸い黄色がそれだとわかったが)、公共交通は乗り放題となっていたが、もとを取るまでには利用できなかった。

 驚いたのは、バチカン美術館とサンピエトロ大聖堂での超大行列。前者は朝早くから並んで入館に二時間半かかった。見てると続々グループが入って行き、一般は入場制限で10人くらいづつ区切られるという入場制限があったわけ。前者を見終わってから後者に行ったのだけど、なんとここも広場内縁をぐるーっとC型に行列が取り囲んでいて、これはもう諦めました。ざっと見たところいずれも東洋人はごくわずか。大部分西欧人。来年は聖年だからこの調子だとひどいことになりそう。ちょうど修学旅行シーズンなのだろう、フランスの中学生・高校生集団とかと遺跡や博物館でよくすれ違った。

 ポンペイから同行の在独留学生はすべてケータイですぐさま調べ上げ(それができちゃうわけ:私には不思議にみえたが)、また支払いもほとんどそれでやっていたので(現金拒否の店や窓口も多い、というかほとんど)、現金派の私は彼に一緒に払ってもらって後から現金で精算する方式。リストランテでもQRコードの紙片がポンと置かれ、それがメニュー。しかし注文はそれを見て口頭で伝えないといけない。次の写真はこんな調子で紙片がおかれている図。

 実はそれは前回経験済みだったのだが(よってあちらではケータイはもう必需品)、今回驚いたのは場所によってはチップが理解されなかったこと。ひと言で言うともはやチップの習慣は廃れてしまったようで(昨年はまったくそんなことはなかったのに)、85の請求で100札だして、お釣りは10でいいよと言っても15返ってきた。

 帰りのローマの宿泊は、同行者がカブール広場駅近くのシャワー共用の安宿を予約したつもりだったが、行ってみると受付がシスターで、要するに女子修道院経営のまあ巡礼宿というか、ユース形式。二泊したが同宿者は我ら以外それぞれ一組いたくらいで、全部で七室くらいあったが、私はトイレ兼シャワー室で他の人と鉢合わせしたことはなかった。だからこれは宿不足の折の穴場かもしれない。部屋はベッドと机と衣服掛けと水道があるくらいで、文字通り修道院の僧坊で、共同食堂(台所、冷蔵庫ほかあり)があってそこだけで飲食可能。問題は洗濯だが、それは今回は帰国直前だったのでせずに荷物に紛れ込ます。

 最後に戸惑ったのは、帰りの航空券の事前チェックインを宿舎でしようとしたら、航空会社から「お前の席はウェイト・リストになっている」とあって座席指定の画面がでなかったことで、何でやと疑心暗鬼に。帰れないと困るのでおイタ在住者にメールで問合せたら、航空会社のホームページのどこそこに行けば予約金5000円払って確保できると。それでも納得できなかったが面倒は事前に避けるべくチャレンジしたら、機内最後尾のゾーン3を6000円台で押さえることができたが(ゾーン2あたりだと1万5千円だったかな)、カード会社からは出金メール届いたが、航空会社からはなしのつぶて・・・(まあ予想はしていたが)。後から考えると、これはお金払って自分の座りたい席を予約する方式によるもので、そういえば昨年にカウンターで「通路側おねがい」と言ったら「有料になりますが」と言われ、断ったことあったが乗ってみたら機内ガラ空きだったことあって、なんでガラ空きで有料なんだと思ったことがあったが、ああそのシステムだったのか、と。予約金とろうという魂胆なんだろうが、こんなことしているから倒産するのだと言いたくもなる。

 

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『UP』今月号の「すゞしろ日記」のイタリア体験

 版権の問題あるかもなので、雰囲気がわかる程度の画像にしてます。悪しからず。

 『UP』が届くたびに私が最初に見るのがこの日記である。今回は彼が25年前にイタリアでのバスで移動中の体験で、言葉の通じない彼が困っている時の、現地庶民たちの親身な(ある意味過剰な)立ち振る舞いを「とても文明的な感じがする。文明ではあるが、とても原始的な所とつながっていてプリミチヴなものを押さえつけず、上手く発露させてやるのが文明と云う事であろう」とコメントしている。

 ほのぼのしてなかなかいい話であるが、これはアドリア海添いのマルケ州ウルビーノ(人口1万4千)という小都市での、しかも今から25年も前の体験なので、今だとそんなこと期待できないかもとつい思ってしまう。

 実は私も似たような体験がある。これも30年前くらいのこと、南イタリアのアドリア海岸沿いをリミニに向かって北上していた鉄道の地方線で当時のコンパートメントに偶然同席し向かい側に座った、慎ましい風体の老夫婦がやおらパンニーノを取り出して食べ始めた。頃合いとして夕食だったのだろうが、なんとそれを私にわけてくれようとしたのである。いや、お腹減ってませんからとジェスチャーで辞退したのだが、後から思うと有り難く少しいただくべきだったかなあ、でも2人分しかなかったしなあ、と反省したり思い返したものである。紳士淑女で占められる今どきのフレッチャロッソなんかではとうてい見かけることのない素朴な老夫婦との、わずかな交流であったが、なんともあたたかく忘れがたい思い出である。

古い映画に出てくるコンパートメントの室内:向かい合わせの、たぶん6人部屋だった。

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最新の「クリスチャン・トゥデイ」

  今回は話題てんこ盛りだった。

上智大学、次期学長に杉村美紀教授 1913年の創立以来初の女性

上智大学短期大学部、2025年度以降の学生募集を停止

石破茂氏が自民党総裁に選出、次期首相へ 曽祖父が牧師の4代目クリスチャン

袴田巌さんの再審無罪判決「心から歓迎し、神に感謝」 カトリック司教協議会会長が談話

それらとの関係で、以下のような過去の情報も私には初見だった。

カトリック系の神戸海星女子学院大学が閉学へ、2024年度以降の学生募集停止

上智大、2023年度から神学部の定員増加 収容定員が40人増の216人に

オロリッシュ元上智大副学長ら13人、新枢機卿に任命 教皇が発表

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